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藤江幸宏写真事務所 


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 YUKIHIRO FUJIE PROFILE


藤江 幸宏  プロフィール
Secret
Profile


以下に記載のプロフィールは、極めて私的な、私小説まがい(?)のプロフィールです。
時間を持て余してる方、カメラマン又は藤江幸宏個人に興味のある方以外には、全く退屈する内容です!

お仕事用のプロフィールが必要の方は別欄の《  》のプロフィールをご覧下さい。
裏プロフィールは続き物です。その1から順にお読みください。



その11  旅立ち



完全にフリーのカメラマンとして独立してから
三年


それは正に激動の三年間だった。


以前、三年という期間を例えて、修行・実践・応用の期間と書いたが、
その三つを絶えず同時に押し進めて行かなければいけなかった。

中には、虫けらのように扱われ、長時間低賃金でこき使われる現場もあったが
逆に、自分がメインで数百人を仕切るような大舞台もあり

この三年間で僕は、実に様々な現場で、実に様々な経験をさせてもらった。


正確には分からないが、撮影した婚礼数は既に600〜700組に達し
人物・商品・建築・スタジオ撮影・屋外ロケ・型撮りからスナップまで
ほんとに沢山の現場を経験させて頂いた。


人脈を広げ、フリーカメラマンとしての足場を固め、仕事を軌道にも乗せた。
このまま進んでも何も間違いではない。
いや間違いどころか、苦労して時間をかけて、
やっとどうにかここまで辿り着いたと言うのが正直な言葉だった。
このままその道を極めるのが、正しい道なのかも知れない。


だが、やっぱり僕には満足出来なかった。


順調に仕事が増えて、忙しくなればなるほど、
「お金の為に撮影をしている」という部分が、僕の気持の中に増えていった。

自分がやりたくてやっている仕事と、
やりたくなくてもやらなければいけない仕事

この二つは、どんな仕事をしていても必ず直面すると思う。
だが、目の前の仕事、条件の良い仕事を一度追いかけ始めると
物事の基準を、全て金額の差で決めているような気がしてくる。

「物を創る人間は、まず何よりもその物を創る事が好きじゃなきゃいけない!」

これが今も変わらず、僕の持論なのだが、
この頃の僕には、
写真を撮る事が、単なる作業の一つとしか思えなくなっていた。


ほんとは一番大事にしていたはずの物が、
気が付けばいつのまにか一番では無くなってしまう。

長年撮り続けて来た北米大陸の写真も
このまま続けていけば、いつかマンネリ化してしまうだけのような気がした。

北米大陸は果てし無く広く、自然の持つ魅力はどこまでも深い。
一年の内のほんの数ヶ月間だけを、いくら何度も取材に通ってみたところで
そんな片手間に撮れる程、薄っぺらな物ではない。

表面に見えている部分だけを、見栄え良く綺麗に撮る事は簡単だが、
そんなメッキは直ぐに剥がれるに決まっている。

僕は随分前に、アンダ先生と話しをしていた時の事を思い出した・・・


「金を稼ぐ為に写真を撮るのか?

それとも・・・

 写真を撮って金を稼ぐのか?」


一瞬同じ様に聞こえるが、この二つの言葉の持つ意味合いは
広い北米大陸より更に果てし無く離れている気がする。


《写真を撮って金を稼ぐ》のが夢じゃなかったのか?

目の前のスケジュールに追われ、時間に追われ、
ギャラの交渉に必死になっている今の自分の姿は
ただ単にカメラを使って仕事をしているだけ、
《金を稼ぐ為に写真を撮っている》だけのような気がした。


「何かが違う・・・このままじゃ・・・ダメだ」


結局僕は長年日本で築いた物を全て捨ててカナダに移住する事を決めた。


言葉も文化も習慣も違う異国の地で、
ツテもコネも仕事の基盤も無い場所で
一体自分に何が出来るのか?

僕自身にも全く分からなかった。


いままでのように三年で仕事を軌道に乗せるなんて事はまず絶対不可能だろう

いや、それどころではない、

これから先、僕達はどこに住んで、
どういう生活を始めるのかさえも全く決まってはいなかった。


それでも・・・

フリーカメラマンとして完全に独立してから丸三年を向えた
1996年6月

僕達は北米を目指し、関西空港から飛び立っていた。



小学生の時に観に行った高校野球

そこでカメラマンになろうと決めてから既に21年

この業界に入ってから14年

北米の取材を始めてから10年

決して短いとは言え無い期間

憧れ、いつか必ず移住すると言い続けてきた北米大陸

新しい世界に飛び出してみるには丁度いい時期だったのかも知れない。


機内独特のゴォ〜っというエンジン音もなぜかとても心地良く感じられる。
出発前のドタバタの疲労や寝不足も重なり、僕達は飛行機の中で死んだように眠っていた。


しばらくして目覚めた僕はそーっと窓のブラインドを開けた。
小さな窓から眺める広大な太平洋が、ちっぽけな自分と広大な北米大陸にも思えた。

「本当に始まるんだな・・・」

窓の外に広がる深い闇に包まれた世界。
次の朝日と一緒に僕達の新しい人生が始まる。

カナダでの新しい生活が



・・・てっ



・・・ちょっと待て



新しい生活?



いやいやいや・・・待て、待て、待て、待て、ちょっと待て


なぜって?


その時、僕達が持っていたのは短期の観光旅行客と同じ

3ヶ月滞在可能な観光ビザだけだったのだ。

ひぇ〜〜〜〜!!

**************************


「え〜っ、ここまで来て今更それを言うか?」

・・・って思いますよね


僕も思います(笑)。

普通は先にビザ(入国査証)の申請ですもんね。

いやいやいや、どうなる事やらいよいよカナダへ移住!

その12 爽やかな風 へとお進みください。

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