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My history album !?
歴史アルバム?
街の時代?

80年代のアメリカは・・・
国の要だった車産業の衰退、景気の著しい後退、増幅する貿易赤字、急激なドル安、
そして外資企業からの攻撃で、瀕死の状態だった。
外資と言えば聞こえはスマートだが、はっきり言ってこれは、バブル景気に乗って
常軌を逸した企業買収や、土地の買い漁りを繰り返した日本企業の事だ。
そして、この頃のニューヨークの街中はと言うと、とにかく治安が悪かった!
特に金満国日本からの観光客は、目を付けられ、金品を強奪されたり、騙し取られたり・・・
様々な事件・事故に巻き込まれるケースが後を絶たない状態だった。
そんな中での取材旅行。
金目の物は持ち歩かないように・・・と分かってはいても、機材を持たずに撮影に行く事は出来ない。
夜間は出歩かないように・・・そんな事言ってたら夜景の写真など撮れるはずがない。
治安の悪い場所には近づかないように・・・そんな事気にしていたのでは、ベストポイントには行けない。
ビール瓶のかけらを突きつけられて、顔を切られそうになった事もある。
黒人グループに工事現場に連れ込まれそになって金を取られた事もある。
白タク(偽のタクシー)に騙された事もある。
危険を感じた事など、数え出したらきりが無い。
もう全部辞めて家に帰りたいと思った事も、一度や二度じゃない。
・・・でも、なぜか帰らなかった。
いや、帰れなかった。
これを続ける事しか、自分には何も無いような気がしていた。
では、どうすれば良いのか?
危険な目に遭わない為に、何をすれば良いのか?
答えは簡単だった・・・「狙われなければいい!」・・・ただそれだけの事だ。
僕は、顔を切られそうになった次の日から・・・・変身した。
カメラマンベストもカメラバッグも持たない!
ヨレヨレ、ボロボロの服に身を包み、髪はバサバサ、ヒゲはのばし放題。
カメラは最低限の機材だけに絞り込み、ズタ袋に入れて、
とても貴重品を持っているようには見えないようにした。
三脚は茶色い大きな紙袋に、わざとグシャグシャに大雑把に包み、それを大事そうに両手で腰の辺りに構える。
これを遠目から見ると、銃を隠し持っているように見えるのだ、
一脚も同じくデコレーション(?)をして、こちらは腰の辺りにぶら下げる。
そして前から誰かが歩いて来ると、顔を少し前に突き出すようにして睨み付ける。
三脚の袋を相手に対して真っ直ぐ構えたまま、絶対目をそらさずに睨み続ける!
そう・・・《ガンをつける》のだ。
目には目を!歯には歯を!やられる前に、やってやる!
本当にそう思っていた。
一歩間違えば、逆に怒りを買って刺されそうな方法だったが、
高級リムジンも、専属のボディーガードも雇えない僕にとって、その時に考え付くのは、その方法だけだった。
怖かった、心底おそろしかった・・・
どうして、こんな思いまでして写真を撮り続けなきゃいけないのかと思っていた。
現像所から戻ったフィルムをルーペで覗き込む。
当時の日本では絶対撮れない《何か》が、そこに写っているような気がした。
そしてまた僕は出かけて行った。
くたくたになるまで、懲りずに歩き回っていたあの頃・・・
街の時代?