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ラスティー日記 17

○月×日
ウ〜ブルブルブル…
僕は寒さに震えながら、目が覚めた。
僕の周りには、いつものふかふかの暖かいベッドは無く、
代わりにベタベタの冷たい葉っぱが広がっていた。
「これから一体どうしようか?」
僕はその場から動く気になれず、大きな木の下で丸まっていた。
お腹がすき過ぎて歩く元気も湧いて来ない。
「ギャ〜ギャ〜ギャ〜…」
森の中にけたたましい叫び声が響き、誰かがまた僕を驚かせた。
「もうやだよ……いっぱい遊んだし、お腹もすいたし
もう僕はトレーラーに帰りたいんだよー!」
涙が出そうなのをこらえて空を見上げると、雲が切れて随分明るくなっていた。
「もう直ぐ晴れるんだ!」
そう思うと沈んだ気持もほんの少しだけ明るくなって、僕は歩き始めた。
足の痛いのも、おなかのすいたのも我慢して、もう一度歩いたんだ。
「よっし、行くぞ、帰るんだ!」
僕は自分で自分を勇気付けていた

…でも、また直ぐに僕の大嫌いな奴が現れた
そいつは、いつも凄い大声でゴーゴー言ってるんだ。
僕が怖いのを我慢して、そーっと近づくと、すぐにピシャって水しぶきをあげて、
もーうほんとに怖いったらありゃしない
僕は慌てて、また今来た森の中へ逃げ込もうとした
だが…
「ん?…待てよ…あの匂い?」
僕はゴーゴー唸ってる川に、もう一度近づいた。
そーっと鼻を近づけてヒクッヒクッヒクッと匂いを嗅いでみる。
「なんだか知ってるような気がするぞ」
僕は森の中に戻るのをやめ、怖いのを我慢しながら、川沿いを歩く事にした。
川沿いはとっても歩きにくかった。
森の中のようなフカフカの葉っぱのクッションも、
モコモコの苔のじゅうたんもありゃしない。
歩いても歩いても、石ころと流れ付いた木の枝がゴロゴロ転がっていて、
イガイガ、チクチク足がとっても痛いんだ。
「でも、進むしかないんだ!」
僕はそうつぶやきながら、川沿いを進んで行った。
しばらく行くと随分川幅が広がってきた。
木々に削られていた空も、また元の大きな空に戻ってきた。

「…ん?…あっ、知ってるぞ、この景色見たことがあるぞ!」
どれくらい歩いたんだろう、遠くにキラキラ光る湖が見えて来た。
僕は急いで駆け寄り、湖の周りを調べ出した。
ヒクッヒクッヒクッ…
「そうだ、そうだ、間違い無いぞ、ここだ、この湖だ」
そこはこの前キャンキャンが連れて来てくれた湖だった。

僕はもう足の痛いのも、おなかのすいたのも忘れて一生懸命に走り出した。
「この草むらの向こうにはきっとトレーラーが有るんだ、
ボサボサやキャンキャンが待っててくれるんだ」
…そう思って夢中で走ったんだ。
その夜、僕はたっぷりとボサボサに怒られた。
…でもその後で、たっぷりと二人に甘えたんだ。
「やっぱり森の中より、ここの方がいいや」

僕はホッとして、眠たくなって、
キャンキャンの腕の中でそっと「ミャ〜ォ」って鳴いたんだ。