ラスティー日記 4


○月×日


 「嫌いだ〜嫌いだ〜みんな、みんな大嫌いだ〜〜」


 今日は朝からとっても不愉快だ!


 いつものようにすがすがしい朝を迎え、
いつものように僕は大きく大きく伸びをして、
いつものようにボサボサとキャンキャンに甘えて、
いつものようにとってもとってもいい子だったんだ…

…それなのに…それなのに
みんなで僕のこと寄ってたかってイジメるんだ!
 

 朝ご飯が済むと直ぐ、僕の所にボサボサがやって来た。
僕は直ぐにボサボサの膝の上に乗り「ニャ〜〜ゴロゴロゴロ……」なんて甘えてみた。

 ボサボサもいつものように僕の頭を撫でて
「いい子だ、いい子だ」なんて言ってたくせに、
いきなり僕を押さえつけ、見たことの無い変なヒモみたいな服を着せたんだ。

 「やめろ〜はなせ〜はずせ〜こんなセンスの悪い服、着たかないぞ〜」

 僕がどんなに大声で叫んでも、
ボサボサは知らん顔してはずしてくれないんだ。

 もう、頭に来たからふくれてやった、すねてやった、
背中向けていじけてやった

…そうしたらきっとはずしてくれるって思ったんだ。

でも、それでも知らん顔だよ、全くやんなっちゃうよ!

 しばらくして、キャンキャンがやって来た。

 僕は急いでキャンキャンの足にスリスリしながら
「ね〜ね〜この変なのはずしてよ〜」って頼んだんだ





 キャンキャンは僕の頭を撫でて
「まあ〜いい子ね〜」って言いながら
さっきのへんてこりんなヒモ服に、長〜いヒモを付けて
「あら、結構似合ってるじゃないの」だってさ……
 「全くも−やってらんないよ!」



 僕はヒモ服を着せられたまま車に乗せられ、
何だかとっても変な匂いのする小さな部屋に連れて行かれた。
 

 どれくらい待っていたんだろう、僕がウトウトしかけたころ、
ずいぶん頭の薄いおじさんがやって来た。

 ボサボサとキャンキャンは、そのおじさんのことを『先生』って呼ぶけど、
一体誰なんだろう?

 なんだか妙に真面目な顔をしたまま、
しばらく三人が話をした後、この頭の薄いおじさんが、
突然僕のことをジロジロと見始めた。

 「なっ、何するんだよ〜放せ−」

 一生懸命叫んだけど、ボサボサもキャンキャンも助けてくれない。
それどころか、このおじさん僕の口の中や、お尻まで見るんだから、
ほんとにもー失礼しちゃうよ……このハゲ!ったらさ。





 でもさ、本当にひどかったのはこの後さ、
ハゲが突然大きな大きな針の付いた注射を取り出して、
僕の首にブスッて思いきり突き刺したんだ!

そりゃあもう痛いったらありゃしない、
ギャ〜〜〜って大声で叫びたかったけど、
ショックで声も出やしなかった。

それなのにこのハゲったらさ、
ニヤッて笑って今度はこんなこと言い出すんだ…
 「ほー…よく我慢できたねー……でも、今度のはもっと痛いよ」
 僕は直ぐに思ったさ…

「逃げよう!」ってね。

 僕が急いでその場から走り出そうと、お尻を浮かした、その途端

…ブスッ…

 さっきのよりも更に一回り大きな針がお尻に刺さってた。

 痛かったさ

とってもね…でも、でも僕はじっと我慢したんだ。

それなのにこのハゲの奴
「おー、おーっいい子だいい子だ…泣かなかったし、暴れなかったし
本当に君はいい子だねー…」ってさ。

おかしいや!そんなの絶対おかしいや!

そんなにいい子だったら何でこんな痛い目にあわせるんだ。

みんな、みんなおかしいや、大嫌いだ!






 家に帰る車の中で、僕は一人泣いちゃったんだ
お尻が痛くて痛くてさ、とても座ってなんかいられない。

 格好悪いから、イスの隙間に顔を隠してさ…
一人で泣いてたのさ……
 




 少ししてから、キャンキャンがヒモ服を脱がして、優しく僕を抱きかかえてくれた。

でも、もう遅いやい!

僕はお尻が痛いんだ!

……グスン……





みんな、みんな嫌いだよー泣いてやるー叫んでやるー
 「ミャ〜〜〜〜〜〜オ」ってさ。