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ラスティー日記 3

○月×日
今日は何だかとっても忙しい一日だった。
朝ご飯を食べていると、キャンキャンがニャッと笑いながら近づいて来た。
こういう時はろくなことが無いに決まってる。
僕は慌ててテーブルの下に逃げ込もうとした
…が、直ぐに捕まっちゃった。
キャンキャンは僕を目の高さまで抱き上げると、ジーッと僕の顔を見てから、
もう一度ニャッと笑った
僕は思ったさ…
「絶対何かある」
手足をバタバタさせて、ニャ〜ミャ〜って暴れてみたけど無駄だった。
僕はそのままキッチンに連れて行かれた。
そこには既にボサボサが待っていて、振り向くと同時に、またニャッと笑ったんだ。
「やっぱり何かある…」
ボサボサが何だか知らないクルクル回る丸い台を出して来て、
僕はその台の上に乗せられた。

「えーっと…750g…だな」
ボサボサがそう言うと、横からキャンキャンが叫んだ
「へーっ…そんなにかわいいんだ」
僕は二人を睨み付けてやった。
「ふんっ、今頃何言ってんだ、僕はいつだってかわいいに決まってんだろ!」
でも、それだけじゃ終わらなかった。
その後も、次から次にいろんな場所に連れて行かれ、
次から次にいろんなことを言われたんだ。
「ここは入っちゃだめよ…いい?、これは触っちゃだめ…ねっ?
ここには登っちゃだめだからね…分かった?」
そんなに急に言われても分かるわけないだろ……
散々家の中を連れまわされた後、ようやく僕は解放された。
「あ〜疲れた…やっと終わったよ…」
僕はもうすっかりくたびれていた。

キャンキャンの膝の上で「ふ〜っ」と一つ大きくため息をつき、
それからゆっくりと今日二度目の食事を始めた。
…が、まだまだ続きがあったんだ…
食事が終わると、今度はトイレの練習が待っていた。
「さぁ、これが一番大事なのよ、ほらほらここに入って、
こうやって砂をかいて…そうそう…いい、分かった、外でしちゃだめよ」
キャンキャンの声が一段と大きくなった。

「ふんっ…何だよ何だよ、そんな大きな声で言われなくても分かってるよ
…ただ、ちょっと間に合わない時が有るだけじゃないか」
僕は少しふくれて、今日三度目の昼寝に入ろうとした
…でも…
目の前でまたもやキャンキャンがニャッと笑い、僕は思わずゾクッとした。
…だが、キャンキャンの手はもう伸びては来なかった。
代わりにキャンキャンはカメラを構え、僕の写真をパシャパシャと撮り始めたんだ。
まあ、僕としても写真を撮られるのは悪い気はしないし、
毛並みを整えて少しおすましを決め込んでみた。
「どうだーかっこいいだろうー」って感じでさ。
しばらくするとキャンキャンが僕の側にそーっと寄って来て、こんなことを言い出した。
「いい…ちゃんとかわいい顔するのよ、分かった。
良いモデルになって、自分の食費はちゃんと自分で稼がなきゃだめよ…ねっ」
キャンキャンの目があまりにも真剣なので僕は少し戸惑った。
その時だった…
「おいおい、食費なんてそんなみみっちいこと言うなよ」
横からボサボサが助けてくれた。
僕は少しホッとして、たまにはボサボサも良いこと言うんだって感心した
…でも、やっぱり違ってた
今度はボサボサが僕の頭を撫でながらこんなことを言い出したんだ。
「数年後に、お前は日本で一番有名な猫になってるぞ〜」
まあ、それくらいなら、別になってやってもいいけどさ…まだその続きがあったんだ。
「それでたっぷり稼いで、俺達をうーんと楽にしてくれよ!」…ってね。
まったくこの二人は何考えてるんだか……

「ラスティー…こっちこっち…はい、チ〜ズ…」
キャンキャンの声が響き、僕はレンズに向かって「ミャ〜〜ォ」と笑った。